【読んだ内容が頭に残る】科学的な読書法

お金・キャリア

こんにちは、Yuheiです。

読書を習慣にしたいなと思っているのですが、

  • 読んだ本の内容をすぐ忘れる
  • 読むのが遅すぎて途中でイヤになる
  • 一冊を読み通せない

みたいな調子で、全然読書が続いてません。

そこでメンタリストDaiGoさんの『知識を操る超読書術』を読んでみました。

良い年した社会人にもかかわらず、下手したら月に1冊も本を読まないときもあるのですが、そんな僕が個人的に「面白い…!」「へぇ〜」と思ったポイントを紹介していきます。

科学的に正しい速読

一般的に「速読」というと、ものすごいスピードで本を読むことをイメージしがち。

でも「科学的に正しい速読」は、ただ単に読むスピードが速いわけではないのだとか。

速読は逆効果

まず印象に残ったのが「速読は逆効果である」という事実。

一時期、速読って流行りましたよね(1冊5分とか言ってる人もいたような…)

でも科学的には効果がないそうです。

2016年にカリフォルニア大学がおこなった調査によると…

  • 読むスピードを上げると、読んだ気にはなるけど、理解度は逆に下がる

ということが明らかになっているといいます。

つまり、読むスピードと理解度はトレードオフの関係にあるということ。

だから単純に読むスピードを上げるのは、かえって時間をムダにしているに等しいのです…。

じゃあ、どうすれば速く本を読めるようになるのか?

その方法こそがスキミングだといいます。

科学的に正しい速読”スキミング”

スキミングとは「拾い読み」のこと。

要するに本のなかで読む箇所を減らすということです。

じつは2010年のオハイオ州立大学の研究によると「読書スピードの4分の3は遺伝で決まっている」のだといいます。

だからこそ「あえて読む箇所を減らして、結果的に読書量を増やす」のが科学的な速読だといいます。

読むページが減れば、分厚い本でも「読んでみようかな」と思えるはず。

では、どうやってスキミングをおこなうのか?具体的な方法はつぎの通りです。

  1. 表紙・帯を見る
    →タイトルは本の要点
  2. 目次を読む
    →気になる章を探す
  3. 気になった章から読み始める
    →知っている情報と知らない情報が半々くらいが基準

本を読むときって「アタマから全部読もうとしがち」じゃないですか?

でも読み進めていくうちに、だんだん読む気がなくなっていく…ってパターンがほとんどだと思います(僕はだいたいこのパターンで撃沈しています)

であれば自分の読みたいページから読んでいって、知りたい内容だけでも読めたほうが良いはず。

ご丁寧に1ページ目から読み始めようとせず、自分の読みたいところから読んでいきましょう。

文章を”構造的に”読む

スキミングで読みたい箇所が選べたら、さっそくそのページから読んでいきます。

ただ、読みたい箇所を厳選してもイマイチ内容が理解できない…みたいなこともあるんじゃないでしょうか?

そんなときにオススメなのが文章を構造的に読む方法だといいます。

具体的には文章の導入部分と結論部分を意識して読むのだそうです。

なぜかというと、この2箇所を押さえれば本の内容がだいたい分かるから。

たとえば導入部分を読んだあとに結論を知りたければ、「しかし」や「つまり」の後を集中して読んでみます。

「しかし」や「つまり」の後には、著者の主張や伝えたいメッセージが続くことが多いからです(なんか現代文の授業を受けているみたい)

  • 「しかし」「つまり」
    →結論・伝えたいこと
  • 「なぜなら」
    →主張の根拠
  • 「たとえば」
    →具体例、データ

とにかく一字一句すべて読もうとせず、本を構造的に捉えて読むのがスキミングのコツ。

読書のモチベを保つ方法

読み始めたものの第2章くらいで「もう読む気なくなってきた…」みたいなこと、ありませんか?

こういったモチベーションの低下は本を読む前の準備で防ぐことができるとか。

メンタルマップ

ここまでの内容で「スキミングで読む箇所を減らすのが”正しい速読”である」ということがわかりました。

ただ、それでも本を読んでいると「なんか読むの面倒になってきたな…」となることもあると思います。

そんなときに役立つテクニックがメンタルマップ

メンタルマップとは何かしら行動を起こすときに書き出す「3行のメモ書き」のこと。

具体的には…

  1. その行動をする理由
  2. その行動をするメリット
  3. 行動した結果どうなりたいのか

といった内容を書き出していきます。

人間はなにか行動を起こすとき、やるべき理由とメリットを見つけてから動き出すといいます。

でも、その理由とメリットをしばしば途中で見失ってしまいがちです。

その結果、いまやっていることに意味を見い出せなくなって途中で挫折しちゃうのだといいます(これが読書で挫折する理由)

そこで「だったら、最初にやるべき理由とメリットを書き出しておけばいい」というのがメンタルマップの目的です。

脳には「一つのことを意識すると、無意識にそれに関する情報を集める」カラーバス効果なるものもあるそう。

(新しい車を買ったら、街中で同じ車種を目にすることが増えたみたいな)

だからこそ、本を読む前にその目的とメリットを書き出すのが大事なのです。

具体的には次の3つを書き出していきます。

  • なぜこの本を読む?
  • この本からどんな知識・情報を得たい?
  • 読んだ後、得た知識を使ってどうなりたい?

ちなみに、読む本によってはメンタルマップが上手く思い浮かばないこともあると思います。

そんなときは目次を読んでから考えてみると良いそうです。

  1. 目次から気になった章・見出しをピックアップ
  2. 気になった理由を考えてみる
  3. メンタルマップの3つの質問を書き出してみる

この手順で書いて見ると、本の内容とのズレがなくなるといいます。

キュリオシティ・ギャップ

メンタルマップ以外にも、読書の質を高めてくれる面白いテクニックがありました。

それがキュリオシティ・ギャップです。

名前の通り、キュリオシティ(Curiosity)=好奇心を利用した読書テクニックです。

読書において、なぜ好奇心を利用する必要があるのか?

理由はカンタンで、興味のあることに触れると記憶力がアップするからです。

人間は興味関心のあることに触れると、脳内の報酬系というエリアが活性化します(報酬系はモチベーションと深く関係していて、やる気アップ効果もあるらしい)

その報酬系の隣には海馬という記憶力を司る部位があるのですが、脳は近いエリアが活性化するとその影響を受けるという性質があるのだとか。

つまり報酬系が活性化すると、海馬も活性化して記憶力がアップするということ。

さらにカリフォルニア大学の研究によると「好奇心を強くくすぐられたときは、たとえ興味のない分野でも記憶に残りやすくなる」のだそう。

だからこそ、読書の前に好奇心を刺激することがカギになってきます。

では、どうやって好奇心を刺激するのか?

その具体的な方法は次のとおり。

  1. ノートを見開きで使う
  2. 左ページに「すでに知っていること」を書き出す
  3. 右ページに「興味のあるまだ知らないこと」を書き出す
  4. 「すでに知っていること」と「知らなかったこと」を比較する

特に大事なのが4つ目のステップ。

ここで「知っていること」と「興味の湧いた知らないこと」の差が明確になり、好奇心が刺激されるからです。

その結果、本に対する理解力・記憶力が上がっていきます。

アタマに残る読み方

本を読むモチベーションがあっても、読んだ内容がアタマに残らなかったらちょっと悲しい…

そこで役に立つのが次の3つの読み方だといいます。

  • 予測読みPredicting
  • 視覚化読みVisualizing
  • 「要するに」読みSummarizing

予測読み Predicting

アタマに残る本の読み方1つ目は予測読みです。

名前の通り、読む前に本の内容を予測してから読むというテクニックです。

なぜ読む前に予測をすると良いのか?

それは実際に読んでみて予測と差があるほど記憶に残りやすくなるからだそう。

だから本を読む前は、一度「どんなことが書かれているのかな?」と予測してから読んでみるのがオススメ。

なお予測読みの具体的なステップはこんな感じ。

  1. タイトル・著者のプロフィールを確認する
  2. 目次に目を通す
  3. 「この章はこんなことが書かれているのかな?」と予測を立てる

視覚化読み Visualizing

アタマに残す読み方、2つ目は視覚化読みです。

視覚化読みは、本の内容を具体的なストーリーとしてビジュアル化して捉える読書法

たとえば「学校の授業では覚えられなかった内容が、マンガ化やドラマ化されたもので見聞きしたらすぐに覚えられた」みたいなことないですか?

これはストーリーや登場人物が目に見える形になったことで理解が進んだからだそう。

一方、ビジネス書や教科書の内容がアタマに残らないのはストーリーや登場人物が不足しているから。

そのため視覚化を読書に取り入れれば内容がアタマに残りやすくなるのです。

本をビジュアル化するには論理構造を絵でイメージすることがポイントだと言います。

  • 前提:自分が本に求めること、目的
  • 解説:役立つ情報
  • 結論:誰かに話すつもりで要約

たとえば「自分にはAという疑問があり、答えはBと書かれている。その根拠として、Cという実験やDというデータが挙げられている」といったケース。

これを論理構造として整理するとこんな感じ。

  • 前提:Aという疑問
  • 解説:答えはB。根拠として、Cという実験やDというデータ
  • 結論:「Aの答えはB。なぜならCという実験やDというデータがあるから」

こんな感じでひたすら論理構造をビジュアル化していくのだそう。

ある程度ビジュアル化が進んだら、それらをA4用紙1枚のマインドマップとしてまとめます。

そうして出来上がったマインドマップを何度も読み返すうちに、何も見ずに本の内容を人に話せるようになると言います。

「要するに」読み Summarizing

アタマに残す読み方、3つ目は「要するに」読みです。

これは、本の内容を「要するに〇〇ってことが書かれている」と言い切ってしまう読書法。

こうやって”自分の言葉”で要約すると、内容が記憶に残りやすくなるのだそう。

ちなみに「要するに」読みは、目的別で使い分けができます。

  1. 本全体をざっくり把握したいとき
  2. 各章の細かい内容を覚えたいとき

「いつも1冊を読み切れない…」という人は、本全体をざっくりと把握するのがオススメ。

まず各章をサラッと拾い読みしていきます。

そして1行程度で良いので内容を”自分の言葉”でまとめてみます(このときポイントなのが大げさなくらいに感情を込めて書くこと

全体をざっくり把握できたら、同じように気になった章の内容を要約していきます。

ここでもポイントは変わらず”自分の言葉”でまとめるのが大事になってきます。

著者の言葉をそのまま引用すると、脳は書き写したことに満足して記憶に残りにくいためです。

とにかく、自分のこれまでの経験や知識と絡めながら”自分の言葉”でまとめることを意識しましょう。

本の選び方

科学的に効果のある本の読み方がわかったところで、最後は本の選び方について紹介していきます。

(個人的にはこの本の選び方が一番印象に残った内容でした…!)

思想書と科学書―古典と新作

本は大きく分けると思想書科学書の2種類に分類できるといいます。

そして、それぞれに古典新作が存在しています。

この中から選ぶべきなのが古典と呼ばれる思想書新作の科学書です。

古典は数百年ものあいだ読みつがれてきた、いわば真理のようなもの。流行りのビジネス書もベースは古典から来ているものがほとんどだと言います。

そのため「ビジネス書を100冊読む時間があるなら、古典1冊と真剣に向き合ったほうが得られるものも多い」とのこと。

だから「思想書は古いものほど良い」が鉄則になります。

一方、科学書については真逆で「新しいものほど良い」が原則になります。

理由は至ってシンプルで、科学は日々進歩しているからです。

本を選ぶときは「思想書は古いものほど良く、科学書は新しいほど良い」という

読書するなら『超読書術』は読んで損なし

というわけで、今回はメンタリストDaiGoさんの『超読書術』を紹介しました。

本書には今回紹介した内容の他にも、読書に役立つ知識や科学的なテクニックがたくさん載っています。

「読書習慣を身に付けたい」「本の内容を覚えたい」という人は、一度読んでみて損はないと思います。ぜひお手にとってみてください。

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